雨風や外敵から身を守るのが住宅の基本ですが、
夏の暑さや冬の寒さを防ぎ、健康で快適な生活を得ることも
住宅の要件になっています。
熱帯化による夏の体調不良や、部屋の温度差が原因のヒートショックから起こる健康被害は、交通事故より多いのが
現実です。
(交通事故死亡者数:約4,500人・
ヒートショックによる浴室死亡者数:約10,000人)
これら健康被害対策の1つは、冬・夏の寒暖厳しい時期にも、家の中を外気温より快適温度に保ち、家中の温度差を
小さく体への負担を減らすことにあります。
いわゆる全館暖房・全館冷房で、一昔前なら10万円単位のランニングコストがかかる、とても贅沢な設備でした。
冷暖房機器には電気やガスが必要です。
特に全館を冷暖房するには多額の費用が必要となりますが、庶民がそんな高額な設備費用やランニングコストを負担できる訳がありません。
何より化石燃料には限りがあるので、その無駄なエネルギー消費を控えて、エネルギー効率を上げる「省エネ」が必要に
なってきます。
「エネルギー効率の改善」と「断熱効果の向上」が
考えられます。前者は機器の効率向上やその利用の仕方で、
後者はまさに住宅の高断熱化で可能になります。
太陽光発電や太陽熱温水器のように、装置を使って太陽エネルギーを取り入れるアクティブソーラーや、
昼間に蓄えた太陽熱を夜の暖房に利用したり、夜間の涼しい
空気で日中の暑さを和らげたりすることで、電気やガスに頼らず健康な住環境を可能にするパッシブソーラーが、断熱効率を
高めることや人の操作で可能になります。
特にパッシブソーラーは、コストの割にその効果も高く、燃料費をゼロにすることも可能です。
住宅の断熱性能はQ値で表しますが、それは生活の快適性の評価ではありません。
人が住まうということは、大事な要素がいっぱい複雑に絡み
合うということです。
建物の断熱性能を高くするには熱移動しやすい開口面積を小さくし魔法瓶のように全体を断熱材で覆うことですが、満足に外の景色も見えない空間が快適な訳はもちろんありません。
私たちがお届けする快適な家は、断熱性能の高さを競うための家ではありません。
大きな開口から美しい四季を取り入れ、自然と共にある日本の住宅文化の継承を基に、より時代に相応しい健康と安心をもたらすための、それぞれの家庭環境にあった適切な断熱を考え施した住まいです。
断熱材には素材から大きく分けて、木質繊維などの「自然系」、発泡スチロールなどの「プラスチック系」、ガラス繊維などの「鉱物系」があり、それぞれに特徴があります。
「自然系」には古新聞を粉砕し綿状にしたセルロース・炭化コルク・羊毛などが、「プラスチック系」にはポリスチレンフォーム・硬質ウレタンフォーム・フェノールフォーム等が、「鉱物系」にはグラスウール・ロックウール・発泡ガラス等があります。
それらを断熱性能、吸水透質性、通気性、燃焼性、施工性、環境面、コストを選択基準にそれぞれの利点弱点を判断して使用する断熱材を選んでます。
昔から使われてきた木や土や瓦などにも断熱性能がないわけではありませんが、より効率よく効果を得るための様々な断熱材料が作られ、断熱工法も研究されています。
そして住宅の断熱性能を分かりやすく示す評価基準も考えられました。
断熱の方法は木造住宅において内断熱(充填断熱)と外断熱(外張断熱)がありますが、外張断熱でも充填断熱でも、断熱抵抗値の確保と壁内結露防止のための確実な施工がなされていれば、どちらでも良いと思います。
木構造材の断熱や施工のやり易さ確実性を比較し、有理社では問題の少ない外張断熱を研究し取り入れてきました。
家の中は危険がいっぱい
・・・。家の階段事故で
年間500人が・・・。
毎年全国で
1万人が入浴中に
突然死しています。
設計は、奇をてらわず、
単純明快でなければ
ならない・・・。





